Git と GitHub で、消えないようにする
AIが毎日書き込む場所には、必ず「戻せる仕組み」を付けます。間違って消しても、AIが変な書き換えをしても、前の状態に戻せます。 パソコンが壊れてもデータが残ります。
なぜ必要か — AIに毎日書かせるなら、これが保険になります
毎朝AIがファイルを追加・書き換えします。ほとんどはうまくいきますが、たまに「まとめ直します」と言って良いノートを消してしまうことがあります。 Git があれば、その日のうちに気づかなくても、あとから1コマンドで戻せます。
Git と GitHub を用意する
Git はたいてい入っています
入っていない場合は、ターミナルで git --version と打つと、インストールを促すダイアログが出ます。「インストール」を押すだけです。
GitHub のアカウントを作る
github.com/signup で無料アカウントを作ります。 会社のメールアドレスで作るか、個人のにするかは、会社のルールに合わせてください。
Git for Windows(ステップ01 で入れたもの)
ステップ01 で入れていれば、そのまま使えます。まだなら git-scm.com/downloads/win から入れてください。設定はすべて既定のままで構いません。
GitHub のアカウントを作る
github.com/signup で無料アカウントを作ります。
Vault をリポジトリにして、GitHub へ上げる
Claude Code で ai-vault を開いた状態で、下のプロンプトを貼ってください。
いま開いている ai-vault を Git で管理し、GitHub の「非公開(private)」リポジトリへバックアップできるようにしてください。 【1】Git の準備 - まだ git リポジトリになっていなければ初期化する。 - git の user.name / user.email が未設定なら、私に聞いてから設定する。 (メールアドレスは、GitHub に登録したものを使います) 【2】.gitignore を作る(先にこれをやること) 次のものが絶対に記録されないようにしてください。 .obsidian/workspace* Obsidian の画面配置(毎回変わってノイズになる) .DS_Store / Thumbs.db OS が作る隠しファイル *.zip / *.mbox 取り込み前の生データ _inbox/ 一時置き場 **/.env / **/*.key / **/*.pem / **/credentials* 鍵や認証情報 *.log そのうえで、既に記録対象になってしまっているものが無いか確認して、あれば外してください。 【3】機密が混ざっていないか、記録する前に必ず調べる コミットする前に、Vault の中身を検索して次のようなものが無いか確認し、 見つかったら一覧で見せて、私の判断を待ってください。勝手に消さないでください。 - パスワードらしき記述(password / パスワード / passwd の近くに文字列があるもの) - APIキー・トークンらしき長い英数字の羅列 - クレジットカード番号・マイナンバーらしき数字の並び - frontmatter に private: true が付いているノートの件数 【4】最初のコミット 問題が無ければ、日本語のメッセージでコミットする。形式は「種別: 内容」。 例)init: Vault の初期取り込み 【5】GitHub へ - gh コマンドが使えるか確認する。無ければ入れ方を教えてください。 - 私がブラウザでサインインする手順を、番号付きで教えてください。 (私にトークンやパスワードを入力させないでください) - サインインが済んだら、**必ず private(非公開)** で新しいリポジトリを作り、push してください。 リポジトリ名の候補を3つ提案してください。 - push が終わったら、GitHub 上でそのリポジトリが「Private」と表示されていることを、 私がどこで確認すればよいか教えてください。 【6】毎日の自動保存 毎日23時に、その日の変更をまとめて1回コミットして push する定期タスクを作ってください。 - 名前: daily-vault-backup - 権限モード: Auto、スケジュール: Daily 23:00、対象フォルダ: ai-vault - やること: 変更が無ければ何もせず終わる。あれば「sync: YYYY-MM-DD の取り込み」でコミットして push。 - 失敗しても翌日また動くこと。エラーは _internal/last-run.md に1行だけ残すこと。 【禁止】 - リポジトリを public(公開)にしないこと。 - 履歴の書き換え(force push、rebase、履歴の削除)をしないこと。 - ファイルの削除は、必ず私に確認してから行うこと。
作った直後に、GitHub のリポジトリ画面で「Private」バッジが付いているか、自分の目で確認してください。
ふだんの使い方は「頼むだけ」
コマンドを覚える必要はありません。日本語で頼めば済みます。
| やりたいこと | チャット欄にこう書く |
|---|---|
| 今の状態を保存したい | 「いまの変更をコミットして push して。メッセージは日本語で」 |
| 間違って消したファイルを戻したい | 「meetings/260812-〇〇.md を、消える前の状態に戻して」 |
| 昨日の状態に戻したい | 「昨日の夜の状態に戻したい。何が変わるか先に見せて」 |
| いつ何が変わったか知りたい | 「この1週間で変更のあったファイルを一覧にして」 |
| 2台目のパソコンで使いたい | 「このリポジトリを、このパソコンにも取ってきて Obsidian で開けるようにして」 |
GitHub に上げてはいけないもの
パスワード・APIキー・トークン
非公開リポジトリでも上げないでください。一度上げると履歴に残り、消すのが非常に面倒です。
取り込み前の生データ(ZIP / mbox)
容量が大きすぎて、push が失敗します。ai-import は Vault の外に置いてあるので、通常は問題ありません。
他人の個人情報を、必要以上に
取引先の担当者の携帯番号・自宅住所など。仕事に必要な範囲を超えたものは、そもそも Vault に残さないほうが安全です。
議事録・メモ・案件の記録
これは上げて大丈夫です。非公開リポジトリなら、自分と、自分が招待した人しか見られません。
無料枠と、課金の判断
GitHub は無料でも十分に使えます。ただし上限が来ると、静かに止まります。 いちばん困るのは「知らないうちにバックアップが止まっていた」なので、どこで切れるのかだけ先に見ておいてください。
| 無料 | Pro(月4ドル) | このマニュアルの人だと、いつ来るか | |
|---|---|---|---|
| 保存できる容量 | 500 MB | 1 GB | ここが本命です。テキストのノートだけなら1年でも数十MB。 音声・動画・スキャンしたPDFを入れると、数ヶ月で埋まります |
| クラウド実行の時間 ステップ05 のクラウド実行を使う人だけ |
月 2,000 分 | 月 3,000 分 | ステップ05 の作り方なら月120分ほど。まず来ません |
| リポジトリの数 | 無制限 | 無制限 | 気にしなくて大丈夫です |
Pro(月4ドル)にすると、何が変わるか
鍵の流出を、機械が止める
これがいちばん大きい。パスワードやAPIキーをうっかり含んだまま上げようとしたとき、その場で止まります。 人間の注意力より確実です。Vault には取引先の情報が入っているので、この保険は効きます。
容量と実行時間が増える
500MB → 1GB、2,000分 → 3,000分。「気づいたら止まっていた」の確率が単純に半分以下になります。
履歴を追う画面が使える
誰がいつ何を変えたかを追えます。AIが変な書き換えをした日を特定するのがラクになります。
払うかどうかの決め方
「使う量が増えたら払う」ではなく、「止まると困る度合いで決める」のが正解です。2〜3問で決まります。
上限が近づいたら、気づけるようにする
数字を覚えておく必要はありません。月1回、AIに見に行かせて、近づいていたら教えてもらう形にしておきます。 Cloudflare(ステップ07)のぶんも、このプロンプトが一緒に見ます。
使っている無料サービスが、上限に近づいていないか点検してください。
そのあと、この点検を毎月やる仕組みまで作ってください。
【いま点検する】
1. 次の4つについて、いまの使用量と上限、残りの割合を表にしてください。
分からないものは「確認できず」と書き、私がどの画面を見ればよいかを添えてください。
(a) GitHub のリポジトリ容量
(b) GitHub のクラウド実行の時間(今月ぶん)
(c) Cloudflare のページ作り直しの回数(今月ぶん)
(d) Vault のフォルダ容量(手元)
2. 80% を超えているものがあれば★を付けて、次の3つを書いてください。
・このまま行くと、いつ上限に当たるか
・減らす方法(お金をかけずに済む案を先に)
・払う場合いくらか
3. Vault の中で容量を食っているファイルの上位10件を出してください。
そのうち「そもそも Vault に入れるべきでないもの」(音声・動画・大きな画像・PDF)に印を付けてください。
消すかどうかは私が決めます。勝手に消さないでください。
【毎月やる仕組みを作る】
4. 毎月1日の朝に動く定期タスクを1本作ってください。名前は monthly-usage-check です。
・上の 1 と 2 と同じ点検をする
・結果を daily/YYMM-usage.md に保存する
・80% を超えているものがあるときだけ、私に知らせる
(何も無い月は静かにしていてください。毎月報告が来ると読まなくなるので)
・_internal/last-run.md に1行残す
制約:
- 支払い方法の登録や、プランの変更は絶対に行わないでください。私が自分でやります。
- 削除は行わないでください。候補を挙げるところまでです。
このステップの完了チェック
- GitHub にリポジトリができて、Private と表示されている(目で確認した)
.gitignoreがある- 機密チェックで、パスワードやキーが出てこなかった(出たら対処した)
daily-vault-backupが Daily / Auto / Active で登録されている- いまの使用量を1回見た(容量・実行時間)
monthly-usage-checkを登録した- Vault に音声・動画・大きなPDFが入っていないことを確認した